カラーとは?

バーベルにプレートをはめただけでは、シャフトが傾くとプレートが滑り落ちてしまいとても危険です。滑り落ちないようプレートをシャフトに固定する留め具を「カラー」といいます。あの色を意味する「color」です。

 

バーベルの両端にあるプレートを取り付ける部分をスリープと言います。カラーはプレートを固定する留め具ですから、スリープの種類に合ったカラーを選ぶ必要があります。

 

Wシャフト EZバー

 

まず、スリープの形状ですが、ストレートタイプとスクリュータイプの2種類があります。ストレートタイプというのは、表面がツルツルの棒状になっているスリープのこと。

 

ストレートタイプ スリープ

 

スクリュータイプというのは、ネジが切ってあるスリープのことです。

 

スクリュータイプ スリープ

 

次にスリープの太さです。主に、オリンピックシャフトと呼ばれる50mm径とレギュラーシャフトと呼ばれる28mm径があります。この2種類の形状と2種類の太さの組み合わせは4種類になりますが、50mm径のオリンピックシャフトはストレートタイプしかないので(世界のどっかにはあるのかもしれませんが)、実際は次の3種類しかありません。

  1. ストレートタイプ×50mm径
  2. ストレートタイプ×28mm径
  3. スクリュータイプ×28mm径

 

なので、まずはスリープが上のどの種類なのかを確認して、そのスリープに使えるカラーを選ぶ必要があります。

カラーの種類

カラーにもいろいろな種類があります。

  • レンチカラー
  • T型カラー
  • アルミ合金カラー
  • スクリューカラー/スターカラー
  • スプリングカラー
  • プラスチックカラー

 

このうち、ストレートタイプのスリープにしか使えないカラーは、

  • レンチカラー
  • アルミ合金カラー

 

スクリュータイプのスリープにしか使えないカラーは、

  • スクリューカラー/スターカラー

 

ストレートタイプにもスクリュータイプにも両方使えるカラーは、

  • T型カラー
  • スプリングカラー
  • プラスチックカラー

 

レンチカラー

レンチカラー

 

ストレートタイプのスリープにしか使えないカラーです。レンチ状のバーを回すことで、シャフトをリングに押し付けて固定します。穴を覗くと分かるように、スリープにはリングの4分の1程度とネジの頭しか接触していませんから、がっちりと固定することはできません。また、振動などでネジが僅かにでも緩むと、すぐにカラーは滑ってしまいます。そのため、しょっちゅうネジを締めつけることになるので、使い続けるとスリープに傷が付いてしまいます。

 

レンチカラー

 

T型カラー

 

ネジの形状からT型カラーと呼ばれていて、内側にラバーが張ってありストレートタイプのスリープに使えます。また、T型カラーにはスクリュータイプに使えるものもあります。ただし内側にラバー等が張ってないタイプは、レンチカラーと同じでシャフトとの接触面積が狭いため、あまりがっちりと固定することはできません。

 

アルミ合金カラー

 

アルミ合金でできたカラーです。高価ですが軽量で耐久性も抜群。内面がゴムコーティングされているので、しっかり固定できます。

 

スクリューカラー/スターカラー

スクリューカラー

 

スクリュータイプのスリープにしか使えないカラーです。プレートを付け替えるたびに根元までねじ込まないといけないので手間はかかりますが、簡単には外れない安心感があります。そのため、 バーベルを傾けたりダンベルを縦に使ったりする場合に良く使います。

 

カラーを回しやすいように周辺に凹凸が付いたスクリューカラーもあります。形状からスターカラーとも言われます。

 

スリープのネジ山とピッチが合わないと使えないので、シャフトに付属しているスクリューカラーか、シャフトと同じメーカーのスクリューカラーを使う方が無難です。

 

スターカラー

 

スプリングカラー

スプリングカラー

 

ダンベルクリップとも呼ばれるカラーで、ストレートタイプにもスクリュータイプにも使えます。クリップを握って一気に根元まで差し込むことができますから、スクリューカラーと比べるとかなり時間短縮することができます。

 

ただし、スクリュータイプのスリープではつまみをしっかり握ってリングを開かないと、ネジ山にひっかかってカラーの抜き差しがスムーズにできません。リングの口径がスリープ径ギリギリだったり、つまみが小さくリングが開きにくかったりすると、プレートの交換に時間がかかってしまいます。

 

また、スクリューカラーのようにねじ込んでいるわけではないので、シャフトを傾けたり縦にしたりするとプレートの重さに負けて抜けてしまうこともあります。やはりシャフトを水平に保ったままのトレーニングに限定した方がいいですね。

 

プラスチックカラー

プラスチックカラー

 

ABSやナイロンなどの樹脂でできたリングの内側に滑り止めのゴムが巻かれているカラーで、ストレートタイプにもスクリュータイプにも使うことができます。スプリングカラーのようにクリップを握って差し込む必要はなく、リングを奥まで差し込んでノブをパチンと締めれば簡単に固定することができます。

 

レンチカラーやT型カラーと違い、リング内面に巻かれたゴムの全面がスリープに接するため、より強く固定され、またスリープに傷が付くこともありません。ただし、ノブの締め込みだけで止まっているので、トレーニング中にノブが体などに触れて開いてしまうと簡単に外れてしまいます。また、スクリュータイプに使うと滑り止めのゴムがネジ山に押し付けられるので、繰り返し使っているとゴムが傷んできます。

カラーの比較

外販されているいろいろなタイプのカラーを比べてみました。

 

カラーの比較

 

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TOFEIC プラスチックカラー

 

28mm径のストレートスリープにもスクリュースリープにも使える、TOFEICのABS製プラスチックカラーです。高さ50mm、幅30mm、内径28mmで重量は114g。2個セットと4個セットがあり、黄、黒、青、赤の4色が揃っています。携行用に黒い収納袋が付いてきます。

 

良い口コミ
  • 楽に簡単にしっかり固定してくれる。
  • ゴムを圧着して固定するため、スリープに傷が付かない。
  • ストレートとスクリューの両方のスリープに対応できる。
  • プレートの交換がスムーズになる。
  • 脱着するとき、スプリングカラーのように力が要らない。
  • 丈夫で使い易い。

オススメのカラーは?

それぞれのカラーに長所短所がありますが、私のオススメは、

  • シャフト(ダンベル)を縦にして使う場合:スクリューカラー
  • シャフトを水平にして使う場合:プラスチックカラー

 

私はほとんどのダンベルトレーニングにブロックダンベルを使っているので、ダンベルを縦にして使うのはプルオーバーくらいです。その場合は縦にしたダンベルがベンチに寝た顔の上を通りますから、やはりスクリューカラーでしっかりプレートを固定して使います。

 

スクリューカラーはスリープにねじ込んで使うため、原則、シャフトに付属しているカラーを使ってください。別メーカー品ですとネジ山のピッチが僅かにズレている可能性があり、カラーをねじ込めなくなってしまいます。

 

それ以外のトレーニングはほとんどシャフトが傾くこともないので、一番手軽に取り付けられるプラスチックカラーを使います。手軽さで言えばスプリングカラーでもいいのですが、プラスチックカラーに慣れてくるとスプリングカラーのクリップを握るのも面倒に感じてしまいます。

 

また、スプリングカラーはクリップをネジ山に合わせて固定しているので、プレートの一番奥で止められない場合があります。そうするとプレートがわずかにグラつくことがあるので、その点でも一番奥で止められるプラスチックカラーの方がいいですね。

実際に使っているプラスチックカラー

Amazonで購入したので、相変わらず不釣り合いなほど大きな段ボールに入って届きます。

 

プラスチックカラー

 

中身はこれしかありません。(笑)

 

プラスチックカラー

 

黒、青、赤、黄色の4色がありますが、私が買ったのは28mm径の黒2個セットです。収納用の布袋が付いてきますが、使うことはないですね。

 

プラスチックカラー

 

左が輪を開いた状態、右が輪を締めた状態です。

 

プラスチックカラー

 

輪を開いた状態でスリープの奥まで入れ、ノブをパチンとすれば輪を締め付けて固定することができます。

 

プラスチックカラー

 

プレートの根元で固定することができるので、トレーニング中にプレートがグラつくこともありません。

 

プラスチックカラー

 

1年半使い続けてみて

 

同じを1年半使い続けています。

 

プラスチックカラー

 

輪とノブの部分は丈夫なプラスチックでできているので、よほどの衝撃を加えない限り割れたりしないだろうと思っていました。一番心配していたのは、スリープのねじ切り部分に直接触れる輪の内側のゴム部分です。

 

プラスチックカラー

 

シャフトから外した直後はネジ山に沿ってゴムもデコボコになっているのですが、しばらくすると元に戻ります。写真では少し筋が入っているように見えますが、指でなぞってもほとんど凹凸はありません。まだまだ問題なく使えます。

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