重さ固定のダンベルは買ってはいけない
ジムにあるトレーニングマシンのように軌道が決まった重りを使うのではなく、自分でバランスを取りながら重りで筋肉に負荷をかけることを、フリーウェイトトレーニングといいます。
通常のフリーウェイトトレーニングではダンベルかバーベルを使いますが、自宅で始めるならまずはダンベルです。
バーベルトレーニングをしようとすれば、バーベルだけではなく、少なくともバーベルを置いておくラックと安全を確保するセーフティーバーは必須です。これにベンチを揃えたらかなりの出費になるだけでなく、自宅のスペースもそれなりに必要となります。
それに対して、ダンベルトレーニングならダンベルを買うだけですぐに始められます。お手軽ですし場所も取りません。
とはいえ、最初にダンベルを選ぶとき、譲ってはいけない3つのポイントがあります。
- 重さが変えられる
- ラバーが付いている
- 1つ20kg以上を2つ
重さが変えられる
トレーニングジムにある、重さ固定のダンベルって見たことあります?
これが置ける十分な部屋の広さがあれば、是非、揃えてください。いくらするのか見当もつきませんが、まあ普通の人には手が出ませんよね。
ダンベルを使った筋トレは、エクササイズの種類によって、軽いダンベルから重いダンベルまで、かなりの種類が必要になります。実際、私も2.5kgから20kgまで、運動の種類や回数や、さらにその日の状態によって使い分けています。しかも筋力が付いてくると、それに伴って負荷も上げて行きますから、どんどん重たいダンベルが必要になってきます。
キリがないですよね?なので個人が買うなら、重さを調整できるダンベルが必須です。
プレートを手で付け替えるダンベル
ダイヤルでプレートを替えるダンベル
ピンでブロックを付け替えるダンベル
重さを替えられるダンベルには、主に上の3つのタイプがあります。プレートを手で付け替えるには、下手をすると1分程度かかってしまうこともありますが、ダイヤルやピンで替えるタイプは、それこそ数秒で重さを替えることができます。
フリーウェイトの筋トレでは、ウォーミングアップなのか、オールアウトするのか、パンプアップさせるのか、その求める効果によってセット間のインターバルを30秒から3分程度に設定します。そのインターバルの間にダンベルの重量を替えなければならないのですが、手が疲労でうまく動かなかったり、入れ替えるプレートの数が多かったりすると、そのインターバルに間に合わない場合もあります。
しかもプレートを手で入れ替えるタイプの場合は、どのプレートをどうはめると重量がどうなるのか、予め計算しておかないといけません。これ、意外と大変です。
しかも筋肉を追い込んで頭がボーッとなってる状態だと、そんな簡単な計算もできなくなるときがあります。
私の購入したダンベルは、これ。
- シャフト(1本)
- シャフトリング(2個)
- 1.25kgプレート(2枚)
- 2.5kgプレート(2枚)
- 5kgプレート(2枚)
このようなセットが、2組あります。
重さを計算する場合に注意しなければならないのは、プレートをはめる2.5kgのシャフトの重さも合算しなければならないところです。急には、計算できませんよね?
なので私は、このような一覧表を壁に貼ってます。
これなら、狙った重量にするにはどのプレートをはめればいいか一目瞭然。ところがダイヤルやピンで重量を替えるダンベルは、こんな計算をする必要もありません。それなりの値段はしますが、余裕があれば是非購入を検討してください。
プレートを手で付け替えるタイプのダンベルには、高重量で使ってみて初めて分かる欠点が一つあります。
だんだんダンベルの重量が上がってくると、ダンベルベンチプレスなどでダンベルをスタートポジションに持ってくる際、膝を使ってダンベルを持ち上げる「オン・ザ・ニー」というテクニックを使います。
これができないと、片手20kgくらいのダンベルを安全にスタートポジションまで持ち上げることができません。上の動画を見ていただくと分かると思いますが、これ、シャフトがサイドに突き出したタイプだと膝にシャフトが突き刺さってかなり痛い。
この動画の後半で、シャフトがサイドに突き出ているダンベルでも、ダンベルを斜めにしてオンザニーをやっています。実際は上げるときはうまくいくんですが、戻すときはもう手に力が入らない状態ですから、どうしてもシャフトが腿に当たっちゃうんですよね。で、筋トレが終わると腿が傷だらけ。(笑)
ここで小技を一つ。オンザニーが必要なときは、大きなプレートを一番外側にするように取り付けます。
こうすると膝に乗せるプレートの面積が広くなって、オンザニーが少しやり易くなります。
重さが固定のダンベルやダイヤルやピンで重さを替えるダンベルなら、このような心配はありません。私もそろそろ20kgでは物足りない種目も出てきましたので、次に片方40kgのダンベルにするときはアジャスタブルダンベルにしようかと思っています。
ラバーが付いている
次にダンベル選びで重要なのは、ラバーが付いていることです。金属剥き出しのダンベルは、ガチャガチャうるさいだけでなく家の床を傷つけてしまいます。
最初からラバー付きのプレートもありますが、私が購入したダンベルは、鉄のプレートとラバーが別々に送られてきました。
自分でラバーをかぶせなければいけないのですが、これ、結構手間がかかります。全部でプレートが12枚もありますしね。
あと被せるラバーの臭いが気になる方は、無臭ラバーのダンベルを選ぶといいでしょう。
1つ20kg以上を2つ
ダンベルを購入する前に、一番悩むのは重さかもしれません。私も最初ドン・キホーテに買いに行ったときは、片方10kgのダンベルが異常に重く感じて、これで十分だろうと思ってしまいました。持って帰るのもシンドそうだったのでその場で買わなかったのですが、これが結果的には正解。
男性の場合ですが、片手10kgではすぐ物足りなくなってしまいます。50代の私ですら、ダンベルを使い始めて2か月後には、もう20kgではもの足りない種目も出てきました。なので最初から1つ20kg以上のダンベルを買ってください。あっ、2つ買うのを忘れずに。(笑)
片手だけで行う種目もありますが、ほとんどは両手に持ってやりますので。
片方20kgだと20kgまでにしかならないような気がしますが、実はそうではありません。私の場合、最初に20kgを越えたのはワンハンドローイングという種目です。
そうそう、このkatochanさんのYouTube筋トレ動画は、全部見ておいた方がいいです。おそらくここまで丁寧に細かいところまで解説してくれる動画は、他にはないと思いますので。
さて、このワンハンドローイングは広背筋という背中の大きな筋肉を使う種目なので、最初からかなり高重量を扱うことができます。ですがご覧のように、一度に使うのはダンベル一つ。2セット持っていると、実はこんな組み合わせを作ることもできます。
- シャフト=2.5kg
- 5kgプレート×4=20kg
- 2.5kgプレート×2=5kg
で、合計は27.5kg。この重量が20kg×2セットでは最大になります。
高価なダンベルは要らない
私が楽天で購入したダンベルは、こちら。
多分、片方20kgのダンベルとしては最安値レベルだと思いますが、大きな問題はないですね。しいて問題を上げるとすると、次の二つ。
- シャフトリングのラバーパッキングが外れる。
- プレート穴の塗装が剥げ落ちる。
シャフトリングのラバーパッキングが外れる
シャフトリングに黒いラバーのパッキングがはまっているのですが、これ、接着されていないので、外れることがあります。
まあ、滅多に外れることはありませんし、外れても簡単にはめられますから、大きな問題にはなりません。
プレート穴の塗装が剥げ落ちる
プレートを何度も入れ替えていると、シャフトと擦れるプレートの穴の塗装が少しずつ剥げ落ちてしまいます。
まあ、掃除すれば、いいんですけどね。(笑)
これも、大きな問題にはなりません。
そもそも、ダンベルは構造が単純ですし、重さが若干狂っていようが、シャフトリングが少しぐらい緩もうが、使えなくなるようなことはありません。同じような種類のダンベルなら、敢えて高価なものを選ぶ必要はないと私は思います。むしろ最初は安い片方20kgの取り換え式ダンベルを買って、次に高価な片方40kgのブロックタイプかダイヤル式のアジャスタブルダンベルを購入するのが良いのではないでしょうか。
ダンベルセットを長期間使ってみて
最安値レベルのラバー付きダンベルを使い始めて、1年後の状態です。さすがにラバーに傷も入りますし、プレートの塗装も徐々に剥げ落ちてきますが、シャフトやリングはご覧の通り買ったときのまま。使用上は全く問題ありません。当面使い続けることができそうです。
こちらは1年半ほど経ったシャフトの様子です。最近はほとんどブロックダンベルを使っているので、こちらのプレートを付け替えるタイプのダンベルの使用頻度がかなり低くなっていることも理由の一つだと思いますが、ローレット加工されたシャフトが少し錆び始めています。グローブが結構汚れてしまいますが、使用上は何の問題もありません。