メタボリックシンドロームとは?

メタボリックシンドローム。略して、メタボ。日本語だと、「内臓脂肪症候群」と言います。

 

メタボ=デブというイメージが定着していますが、実はそれだけではありません。

 

メタボとはただ太っているだけという意味ではなく、内臓脂肪の蓄積によって生活習慣病が重複している状態を指します。

糖質→→→心臓病、脳卒中

内臓脂肪とは、小腸を支えている腸間膜の脂肪細胞に蓄えられた脂肪のこと。

 

脂肪が脂肪細胞に蓄えられる仕組みは、

  1. 糖質を摂取する。
  2. 血中のブドウ糖が増える。
  3. 膵臓にあるランゲルハンス島のβ細胞からインスリンが分泌される。
  4. インスリンがブドウ糖を全身の細胞に送り込む。
  5. 余ったブドウ糖がグリコーゲンとなって筋肉や肝臓に蓄えられる。。
  6. 更に余ったブドウ糖が中性脂肪となって肝臓や脂肪細胞に蓄えられる。

 

中性脂肪は、

  • 体を衝撃から守る。
  • 体を保温する。
  • 活動のエネルギー源となる。

など、役に立つこともあるのですが、

 

内臓脂肪に大量に蓄えられると、

  1. 血中の遊離脂肪酸が増え、糖や脂質の代謝が悪くなる。
  2. LDL(悪玉)コレステロールが増え、HDL(善玉)コレステロールが減り、動脈硬化を起こす。
  3. インスリンの働きを妨げて血糖値を上げ、糖尿病を悪化させる。
  4. レプチンの分泌が多くなり満腹中枢の働らきを阻害して、より太る。
  5. アディポネクチンが減少し、動脈硬化を進めて糖尿病を悪化させる。
  6. 脂肪の不完全燃焼でレムナントが生じ、血管を傷つけて動脈硬化を進め血栓を作る。

と悪いこと尽くめ。

 

その結果、

糖尿病
高血圧
脂質異常症(高脂血症)

といった、お馴染みの生活習慣病を引き起こします。

 

生活習慣病は動脈硬化を進行させ、

  • 心臓疾患(心筋梗塞、狭心症)
  • 脳卒中(脳梗塞、脳出血)

の原因となるのです。

 

つまり、

 

糖質
 ↓
内臓脂肪
 ↓
生活習慣病
 ↓
心臓疾患、脳卒中

 

という流れです。

 

日本人の死亡原因トップ3は、

  1. 心臓病
  2. 脳卒中

で、三大成人病と言われ、全体のほぼ6割を占めています。

メタボの診断基準

メタボリックシンドローム診断基準検討委員会によって設定されたメタボ診断基準が、これ。

 

必須項目

メタボの診断基準のうち、必須項目とされているのが腹囲、つまりウエストのサイズです。基準値は以下のように男女で異なり、男性は腹囲(ウェスト)が85p以上になると該当します。

 

項目 検査 基準値
腹囲 男性
女性
≧85cm
≧90cm

 

選択項目

メタボの診断基準には、必須項目である腹囲のサイズ以外に、脂質異常・高血圧・高血糖の3つの選択項目があります。脂質異常は中性脂肪とHDLコレステロール、高血圧は収縮期血圧と拡張期血圧、高血糖は空腹時血糖によって測定され、それぞれの基準値は以下のように決められています。

 

そして脂質異常・高血圧・高血糖の3つの選択項目のうち、2つ以上が該当する場合は糖尿病、1つだけ該当する場合は糖尿病予備軍と診断されます。

 

項目 検査 基準値
脂質異常 中性脂肪
かつ/または
HDLコレステロール
≧150mg/dL

<40mg/dL
高血圧 収縮期血圧
かつ/または
拡張期血圧
≧130mmHg

<85mmHg
高血糖 空腹時血糖 ≧110mg/dL

脱メタボの軌跡

各メタボ診断基準に照らした、私の検査値結果です。赤く塗っている期間が、メタボ(予備軍)に該当しています。

 

必須項目

内臓脂肪型肥満

 

食事管理を始めた2016年7月から2か月後、ちょうど筋トレを開始した9月頃には、腹囲が85cmを下回ってメタボを解消しました。

 

選択項目

高血糖

高血糖

 

数字がばらついていますが、二次の多項式近似曲線を引くと、腹囲と同時期の9月頃にメタボ診断基準値を下回っています。

 

脂質異常

脂質異常

 

善玉のHDLコレステロール値は、以前から基準をクリアしているのですが、中性脂肪が基準値の150mg/dLを上回っています。もう少し頑張らないといけませんね。

 

高血圧

高血圧

 

幸いなことに、血圧は昔から基準値以下で安定しています。

 

 

 

以上から、2016年9月までは腹囲・高血糖・脂質異常がアウトで完全なメタボリックシンドロームでしたが、食事管理に加えて筋トレを開始した2016年9月以降、メタボを脱したことが分かります。

参考書

参考書としては、私が通っている栗原クリニック東京・日本橋の、栗原毅先生が書いた本がオススメ。

 

栗原毅先生の本

 

健康診断結果について、より詳しく知るには、この本を参考にしてください。

 


 

Sponsored Link