ウェイトトレーニングにはベンチが必須

ダンベルを買ったら、ベンチも必ず買ってください。ベンチがあるだけで、やることができる種目の数がいっきに増えます。筋トレをやっていて胸の筋肉を鍛えない人っていないと思いますが、大胸筋を大きくするための代表的なトレーニングであるダンベルプレスやダンベルフライは、ベンチがないと正しいフォームで行うことができません。

 

私も最初、床に枕を重ねて背中の下に敷けばダンベルフライくらいできるんじゃね?と、軽く考えていたのですが無理です。確かに少し床から背中を上げれば肘を下して胸を張ることはできますが、そんな不安定な状態では高重量のダンベルを扱うのは怖すぎます。

 

悪いことはいいませんから、ベンチを買ってください。そんなに高くはないですから。

 

トレーニング用のベンチには、フラットベンチとインクランベンチがあります。フラットベンチとは文字通り、シートが水平に固定されているベンチです。

 

フラットベンチ

 

インクラインベンチというのは、シートを傾けることができるベンチ。背もたれを起こして、椅子のような形にすることができます。

 

インクラインベンチ

 

インクラインダンベルプレスやインクラインアームカールのように、背もたれが傾くベンチを使わないとできない種目もあります。でも、フラットベンチと比べてインクラインベンチはやはり高価になってしまいますが、余裕のある方はインクラインベンチを買ってください。理由は簡単。フラットベンチはインクラインになりませんが、インクラインベンチはフラットにもなるからです。私もフラットベンチを購入した後、結局インクラインベンチを追加購入しました。

フラットベンチの希望スペック

フラットベンチにもたくさんの種類がありますが、実際に使ってみて分かる希望スペックがあります。

  1. シートの幅が30cm未満
  2. シートの長さが100cm超
  3. シートの高さが47cm未満
  4. 脚幅が60cm以内
  5. ネジ以外の方法で折り畳みができる
  6. 耐荷重は150kg超

 

シートの幅が30cm未満

シート幅が30cmを超えてしまうと、ダンベルプレスやダンベルフライをやっているときに肘を曲げた際シートが邪魔になります。逆にシート幅が狭いと、ドラゴンフラッグなどをやるとき左右の安定性が悪くなったり、高重量のダンベルをオンザニーで持ち上げるとき左右にグラついたりします。どちらを取るか迷うところですが、私はドラゴンフラッグはやりませんし、オンザニーも慣れればシート幅が狭くてもできるようになりますので、やはりシート幅が狭い方がいいですね。

 

シートの長さが100cm超

シートの長さが1m(100cm)以下になると、上半身がシート上に乗り切らなくなります。頭かお尻のどちらかがシートからはみ出した状態になりますので、安定しません。

 

もちろん使う人の身長にもよりますが、大は小を兼ねます。シートが長くて困ることはあまりありませんので、最低でも100cm超のベンチを選びましょう。

 

シートの高さが47cm未満

これは非常に重要なスペックです。使う人の足の長さとベンチのシート幅にもよるのですが、私はシートの高さが50cmを超えると両足が床にベタッと付かなくなります。そうすると両足でしっかり踏ん張ることができませんから、トレーニング中に体を安定させることができなくなり非常に危険です。ギリギリの高重量を扱っていたり、限界まで追い込んでいたりするとき、上半身が左右のバランスを失った場合、両足が踏ん張れないと体を元に戻すことができず最悪ベンチから落ちてしまいます。

 

フラットベンチはインクラインベンチと比べてシート幅が広いことが多いので、それでも両足をしっかり踏ん張れるようにシート高さが47cm未満のベンチを選びたいところです。

 

脚幅が60cm以内

これは、我が家特有のスペックです。ベンチを入れるスペースが幅60cmしかないので、折りたためたとしても、脚の幅がそれ以上だと片づけられないからです。

 

ベンチの構造にもよりますが、脚幅があまりに狭いベンチも気を付けてください。左右の安定性が悪くなり、ベンチごと横転してしまうことがあります。トレーニング中は両手に高重量のダンベルやバーベルを持っていますから、ベンチごと倒れてしまったら大怪我してしまう可能性もあります。

 

ネジ以外の方法で折り畳みができる

専用のトレーニングルームがあればベンチも出しっぱなしにできるのですが、我が家はそんなスペースもありませんから、トレーニング後にベンチが片づけられるよう折り畳めるのが希望です。ベンチを折り畳むには前後の脚を曲げるのですが、脚の可動部を固定するには主に3つの方法があります。

  • プランジャ式
  • ピン式
  • ネジ式

 

プランジャ式

プランジャとは、内蔵されたスプリングを使って先端のピンやボールを出し入れできる部品のことで、稼働部分の位置決めや固定に使われます。フラットベンチの脚の固定に良く使われるのは、ノブが付いたインデックスプランジャと呼ばれるものです。

 

インデックスプランジャ

 

インデックスプランジャは、操作ノブを引っ張ることによってピンが引っ込み、脚を動かすことができるようになります。そのため、「プル式ロックピン」や「スプリングノブ」などど呼ばれることもあります。

 

インデックスプランジャ

 

操作ノブから手を離すと内蔵スプリングの力でピンが元の位置に戻り、脚の穴にピンが刺さって固定されます。

 

インデックスプランジャ

 

多くのインデックスプランジャでは、さらに操作ノブを回して締め付けることによって、よりしっかりとピンを固定することができる構造になっています。ここがネジ式と違うところで、ネジ式はネジを締めないと固定できませんが、プランジャ式はネジを締めなくても位置は固定されていて、ネジを締めつけることでより強固に固定する構造になっています。

 

インデックスプランジャ

 

ピン式

ピン式は、シート部分の穴と脚部の穴との位置を合わせ、そこに金属製のピンを刺しこむことで脚を固定する方法です。通常は、ピンが抜け落ちるのを防止するために、単純なストレートピンではなく、ピンの先端の左右にポールやボールが付いているロックピンを使います。前者をポールロックピン、後者をボールロックピンといいます。

 

ボールロックピン リングタイプ

 

これはピン先端の左右にボールが付いたボールロックピンで、一番シンプルなリングタイプと呼ばれるものです。

 

ボールロックピン リテーナタイプ

 

これはリテーナタイプと呼ばれる、ノブの付いた抜き差しするだけのボールロックピンで、先端の左右に付いたボールは内蔵スプリングによって外に張り出すようになっています。いったん穴に差し込むと張り出したボールによって、簡単にはピンが抜けなくなります。

 

ボールロックピン

 

ネジ式

ネジ式は、ピン式と同じようにまずシート部の穴と脚部の穴の位置を合わせ、さらにネジを回して差し込まなければならないので手間がかかります。面倒ですね。

 

耐荷重は150kg超

これは必須です。どれほど機能が優れたベンチであっても、壊れてしまっては何の意味もありません。むしろ大怪我につながる可能性が高いので、耐荷重は絶対に譲れないスペックです。私の場合は、自分の体重が70kg弱で、今持っているダンベルの最大重量が一つ40kg程度ですから、70+40x2=150となり、最低でも耐荷重が150kgはないと、最大重量のダンベルを扱えないことになってしまいます。

 

もちろん、より高重量のバーベルトレーニングに使うのであれば、それに見合った耐荷重のベンチを選ぶ必要があります。

フラットベンチ比較

フラットベンチ比較

黄色に塗った部分が、私の希望スペックを満たしていないところです。では、価格順に一つ一つ見ていきましょう。

 

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RIORES(リオレス)

 

シートのサイズは、25cm(幅)×110cm(長さ)×38.5cm(高さ)で厚みは4cm。シート高さが40cm以下のシートはあまりありません。脚の幅は37cmで折り畳み可能(ピン式)。脚幅がちょっと狭いですね。耐荷重は200kgです。身長の低い方にとっては、貴重な選択肢の一つになるでしょう。

良い口コミ
  • 安定感がある。
  • 硬さも大きさもちょうどいい。

 

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YouTen

 

旧タイプのシートのサイズは、26cm(幅)×105cm(長さ)×43cm(高さ)で厚みは7cm。組み立て済みで、脚の幅は38.5cmの折り畳み可能(ネジ付きプランジャ式)でした。総重量は11kgで耐荷重は300kg。高評価が多く、希望スペックも全て満たしているオススメのフラットベンチでしたが、シートが折り畳めるタイプに進化しました。

 

新タイプのシートサイズは、幅は26cmで同じですが長さが118.5cmに長くなっています。シートの厚みは6cmと、旧タイプから1cm薄くなりました。さらに、前後の脚の高さがそれぞれ5段階(38.5cm、40.5cm、42.5cm、4.4cm、46.5cm)に調整できるので、インクラインやデクラインベンチとしても使えるようになりました。

 

シートが折り畳めるようになったので、収納時は59cm×26cm×37cmと非常にコンパクトにできます。しかし耐荷重は旧タイプと同じ300kgと十分な強度を保っています。

 

良い口コミ
  • 非常に頑丈。
  • ベンチの高さが調節できる。
  • 組立不要で、開封後すぐに使用可能。
  • ガタツキもなし。
  • 広げるときもワンタッチで軽くねじを締めるだけ。
  • シートの長さが十分。
  • 折り畳めばコンパクトで片手で持ち運びできる。
  • シートが分厚く使用感が良い。
悪い口コミ
  • シートの勾配はたいしてつかない。
  • 脚の滑り止めがうまく機能せずずれる。
  • 脚のプラスチックカバーが簡単に外れてしまう。
  • 脚の角度が非対称。
  • ほつれや汚れがある。
  • シート内部の板がミシミシ鳴る。
  • 1年経たずにシートが斜めに歪んできた。

 

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LEADING EDGE(リーディングエッジ) LE-FFB2

 

シートのサイズは、27cm(幅)×112cm(長さ)×42cm(高さ)で厚みは6cm。組み立て済みです。脚の幅は37cmで折り畳み可(ネジ付きプランジャ式)。総重量は10.5kgで耐荷重は300kgです。1年保証も付いており、希望スペックを全て満たしているオススメ品です。

スマイル SE1500

私が選んだフラットベンチは、希望スペックを全て満たしているスマイルのSE1500。楽天で買いました。スマイルのSE1500は、足を折りたたむとこんな感じになります。

 

足を折りたたんだフラットベンチ

 

裏から見ると、こんな感じで結構薄くなりますから、狭い隙間にも片づけることができます。

 

裏から見るフラットベンチ

 

両脚にこのような可動部がありますから、しっかり開かないと僅かにガタつきます。

 

フラットベンチの両脚の可動部

 

とはいえ、台の厚みも幅も十分ですし、硬さもちょうどいい。全く不自由なく、使っています。耐荷重も、高重量のバーベルを使わなければ十分ですね。

折り畳むときの小技

スマイルのSE1500の両脚を折り畳んで片づけるとき、気を付けなければならないことがあります。折り畳んだ脚は固定されていませんから、ベンチを縦にするとプラプラと動いてしまい、移動中に指を挟んでしまう危険性があります。

 

スマイル SE1500

 

そんなときに活躍するが、これ。

 

輪ゴム

 

はい、輪ゴムです。(笑)
ただし、普通の輪ゴムではなくて直径が10cmほどある大きな輪ゴムです。ダイソーで100円で売ってます。これを二つ繋げます。

 

二つ繋げた輪ゴム

 

この繋げた輪ゴムを使って、折り畳んだ脚を固定します。

 

輪ゴムで脚を固定

 

こうすることで、フラットベンチを折り畳んで立て掛けても、脚がプラプラせず指を挟むこともありません。

 

輪ゴムで脚を固定

 

ちょっとした小技ですが、重宝しますよ。

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