着圧/加圧シャツは着圧ソックスのシャツ版
話題となっている着圧/加圧シャツを試してみました。
着圧シャツとは、スパンデックスなどの弾性繊維を使って、姿勢を改善してくれるというもの。スパンデックスとは、女性のパンストなどに使われる、ポリウレタンでできた伸縮性のある繊維です。
- 加圧シャツ
- 加圧インナー
- 加圧下着
- 着圧インナー
- 補正下着
- ダイエットインナー
いろいろな呼び方があり、価格も色もさまざまですが原理は一緒。以前、着圧ソックスが流行りましたよね?履くだけでむくみが取れて、脚が細くなるというソックスです。あれのシャツ版です。本当に効果あるんですかね〜?
着圧/加圧シャツの効果
- 快適な着心地
- 姿勢改善・姿勢矯正
- 引き締まった身体に
- 骨盤・背骨の歪みを解消
- 脂肪燃焼
- 寝ている間もトレーニング
- 着るだけで筋力アップ
ここまで言われると、かなり怪しくなってきます。中には、着ているだけで加圧トレーニングになると謳っている広告まであります。これは流石にちょっと・・・(笑)
加圧トレーニングというのは、腕や足の付け根に専用のベルトを付けて、適正な圧力を加えることで血流を制限し行うトレーニングのことです。成長ホルモンの分泌を促し、軽い負荷、短時間のトレーニングでも効果を上げられるというもの。ただし、経験を積んだトレーナーの指導が必須で、素人が物まねで効果を出せるようなトレーニングではありません。
まあ、そこまでの効果をシャツを着ているだけで期待する方がそもそも間違っていますが、これだけ流行っているのですから何らかの効果はありそうです。
着圧/加圧シャツを実際に買ってみた
最初に私が購入した着圧/加圧シャツは、こちら。
AZALEE
Amazonで最も詳しい解説
組成:ナイロン=75%、ポリウレタン=25%
サイズ:M/L/XL
CORE PRESSURE
Amazonで売上No.1
組成:ナイロン=95%、ポリウレタン=5%
サイズ:M/L共通
SPALTAX
楽天で売上No.1
組成:ナイロン=95%、ポリウレタン=5%
サイズ:S/M/L
AZALEE(アザレー)
封筒に入って届きます。
広げてみると、結構小さい。
やっぱり中国製でした。手洗い限定のようですが、
敢えて、洗濯機で洗ってみました。
縮みやほつれもなく、大丈夫のようです。
効果
- 肩が後ろに引っ張られ、背筋が伸びる。
- お腹を膨らませると苦しいので、自然にお腹を凹ますようになる。
- 丈が長く骨盤まで覆ってくれるので腰が楽になる。
- 暖かく感じる。
- 胃の高さが一番締め付けが強いので、食べる量が減る。
- 丸一日着ていても締め付け感は変わらない。
問題点
- 睡眠中に着用すると朝、疲れが残る感じがする。
- 汗をかいた後だと、脱ぐのに苦労する。
CORE PRESSURE(コアプレッシャー)
CORE PRESSUREも、かなり小さな梱包で届きます。
中にこういうパンフレットが入っていました。
AZALEEと比べると、明らかに胴が細く、丈が長い。サイズはM/L共通サイズしかないので、これを選ぶしかありません。
AZALEEより薄手で、スパンデックス(ポリウレタン)の比率が小さいですね。
同じように洗濯機でそのまま洗ってみましたが、縮むようなことはなかったです。
効果
- 睡眠中に着用しても、疲れを感じることはない。
- 丈が長く、お尻まですっぽり覆われる。
- 暖かく感じる。
問題点
- 脇の下が締め付けられて、少し痛い。
- 腹回りの締め付けが緩く、しかも徐々に弱くなる感じ。
- 胃の高さの締め付け感はほとんどない。
- 肩が後ろにひかれる感じが弱い。
- 胸の締め付け感が強く、むしろ猫背になる感じ。
SPALTAX(スパルタックス)
楽天のデイリー&ウィークリーランキングで1位を獲得している着圧シャツです。胸囲が88〜96cmのMサイズを選びました。厚紙の封筒に入って届きます。
中には、シャツ以外に、楽天の商品レビューの書き方を解説したパンフレットと、8ページもある正しい姿勢になる方法の解説本に加え、販売元の自然通販から手書きの小さな礼状が入っていました。こういうの、うれしいですよね。
丈は着圧シャツとしては短めですが、胴回りは細くはありません。Vネックが特徴です。
スパンデックスの比率は、CORE PRESSUREと同じ5%。
効果
- 着圧シャツとしては特になし。
- 薄手の普通の下着。
問題点
- 締め付け感はほとんどない。
う〜ん。サイズが合わなかったのかもしれませんが、何の効果も感じませんでした。残念・・・
着圧/加圧シャツ比較
Amazonと楽天で売っている、24種類の着圧/加圧シャツを比べてみました。
注目したのは、
- 一枚当たりの価格
- 組成
- サイズ
一般的に、ポリウレタン、ナイロン、ポリエステルでは、ポリウレタン繊維が最も値段が高いので、1枚当たりの価格とポリウレタンの含有量とを比べるグラフを作ってみました。
かなりバラつきはありますが、ポリウレタンの含有量が高いほど、やはり値段が高くなる傾向にあります。最もポリウレタン含有量が高いのは、25%の次の3つ。
- Azalee(アザレー)
- InField(インフィールド)
- Cladius(クラジウス)
中でもアザレーが低価格で目立ちますね。クラジウスは、残念ながらサイズがLしかありません。そこで、インフィールドの着圧/加圧シャツを買ってみました。
InField(インフィールド)
InFieldの着圧シャツは、色で価格がかなり違います。黒は2,580円ですが、白とネイビーは、3,280円。他の着圧シャツと同じように、茶封筒に入って届きます。
広げてみると、こんな感じ。
ポリウレタン弾性繊維のスパンデックスが、25%含まれています。
Azaleeと同じ、タグに「HAND WASH ONLY」と書かれています。
洗濯機で洗ってみましたが、縮んだりすることもありませんでした。
実際に着てみると、Azaleeとほとんど同じ感覚です。ん?並べてみました。
Azalee | InField |
---|---|
似てますね〜。詳しく調べてみました。まずは、正面から。
ほとんど同じなんですが、胴部分に縦に走るヒダにわずかな違いがあります。アザレーの方が、インフィールドよりヒダが粗いんですね。拡大してみると分かります。
次に、背面。
一緒です。上半分の正面を比べてみます。
一緒です。上半分の背面です。
一緒ですね。(笑)
結局、胴回りのヒダに僅かな違いがあるだけ。着心地も違いは感じません。ここまで同じ製品なら、やっぱり安い方がいいですよね。
特価でアザレーの着圧/加圧シャツを追加購入してみたら・・・
ポリウレタン繊維(スパンデックス)の含有量が多いAzaleeとInFieldを、交互に約2か月間、着続けてみました。どちらもほつれたり破れたりすることもなく、購入時と変わらない締め付け感を維持しています。もちろん、着ているだけでシックスパックになったり激痩せしたりすることはありませんが、明らかに姿勢は良くなりますね。そろそろ追加のシャツが欲しいなと思っていたところ、Azaleeがなんと67%オフのディスカウントセールをやっていました。
さっそく、4枚を追加購入。
どうしてこんなに安いんだろう?と思っていましたが、実際に購入してみて、その理由が分かりました。Azalee(アザレー)の良さは、ポリウレタン繊維(スパンデックス)の含有量が25%もあるところです。
しかし、67%ディスカウント品のポリウレタン繊維(スパンデックス)含有量は、10%に減らされていました。(涙)
つまり、高価なポリウレタン繊維の比率を減らして、価格を下げたわけですね。ポリウレタン含量が高い割に安価でお得感のあったAzalee(1,880円)から、ごく普通の着圧/加圧シャツになってしまったわけです。
1,880円のAzaleeと980円のAzaleeを見比べてみても、差はほとんど分かりません。
ただ、よ〜く見てみると、胴部分に縦に走るヒダが細かく、なぜかInField(インフィールド)の着圧/加圧シャツにそっくりです。
着心地はほとんど差がありませんが、しいて挙げれば次のような差を感じます。
- 安いAzaleeの方が、肌触りが少し硬い。
- 安いAzaleeの方が、胸回りの締め付けが僅かに緩く、両肩を後ろに引っ張る力が弱い。
とはいえ、丸1日着ていなければ分かりませんし、その差も気のせいかもと思う程度なので、実際はなんの不自由もありません。やはり、Azaleeはそのデザインが私の体型に合っているようです。替えのAzaleeも揃いましたので、今後は長期の出張にも使えるようになりました。
着圧/加圧シャツの実際の効果
着圧/加圧シャツを着始めて、ほぼ半年が経過しました。その間、夜と土日以外はずっと着続けていました。その結果、まあ当たり前ですが、着圧/加圧シャツを着ているだけで劇的に痩せたり、筋肉が目だってきたりすることはありませんでした。ただ、相変わらず締め付け感はありますので、日常的に姿勢や筋肉を意識し続けられる効果はあります。これ以外に気づいたことは、
- 縮んだり収縮が弱くなったりすることはないが、首回りが若干ほつれてくる。
- 大胸筋の肥大に従って胸の締め付け感は強くなり、ウェストの脂肪が減り細くなるに従って胴回りの締め付け感は弱くなる。
- ノーネクタイでワイシャツの下に着る場合、丸首の着圧シャツは胸元から見えてしまう。
- 夏は暑く感じる。
- 汗をかくと、益々脱ぎにくくなる。
6枚の着圧/加圧シャツを平日5日間で順番に着ていますから、ほぼ1週間に1回、洗濯機で洗っていることになります。シャツが縮んだり収縮が弱くなることはありませんが、さすがに一番長く着ているAzaleeの着圧/加圧シャツは、首周りが一部ほつれてきました。実用上は何の問題もありませんが、夏場、ノーネクタイでワイシャツの下に着ると胸元から見えてしまうので、ちょっともったいないですが、そろそろ変え時かもしれません。
このほつれは、洗濯機を使っているせいというより、脱ぐときにかなりの力でひっぱらなければいけないので、そこで縫い糸が切れてしまっているようです。特に汗をかきやすい夏場は、益々脱ぎにくくなって無理な力を加えるため傷みやすくなります。これは、着圧/加圧シャツの特性上、ある程度しょうがないですね。
私の場合、着圧/加圧シャツは常に姿勢を意識させてくれる効果が大きいです。実際は筋トレをやっている効果の方が大きいとは思いますが、最近では肩凝りをほとんど感じることがなくなりました。着圧/加圧シャツを着ていると、大きくなってきた筋肉の張りを実感できるところも気に入っているので、今後も着続けようと思っています。
着圧/加圧シャツを着て筋トレするのはオススメしません
着圧/加圧シャツを着て筋トレをすると効果がアップする、という口コミを見かけることがありますが、私は逆に着圧/加圧シャツと筋トレはかなり相性が悪いと思います。これは実際にやってみると分かるのですが、筋トレ後の汗をかいた体で着圧/加圧シャツを脱ぐのは至難の業です。ただでさえサイズが小さく肌に密着する着圧/加圧シャツなので、乾いた状態でもかなり脱ぎにくいのですが、汗をかくと着圧/加圧シャツが肌に張り付いてしまいどうにもなりません。しかも筋トレで腕力が落ちていますから、ますます脱ぎにくくなります。
諦めて汗が引くまで濡れた着圧/加圧シャツを着たままにしていると、体が冷えてしまい筋肉が固くなってきます。そうすると翌日の筋肉痛が酷くなったり、ときには筋肉がつってしまうこともあります。なので、私は着圧シャツを着て筋トレを行うことはオススメできません。
追加比較
最近は着圧/加圧シャツの市場が拡大したためか、種類も増え価格競争が激化してきています。そこで着圧/加圧シャツ比較の第二弾を行いましたので、そちらも参考にしてみてください。ポイントは、やはりスパンデックス含量と価格です。